2008年05月08日
なぜ法律の施行日が4月30日か(1)
改正法は「4月1日施行」とありますが誤りですか?
誤りではないと考えられます。
改正法附則が読みかえられています
さて、このブログも次のようなご質問を頂戴してしまいました。ありがとうございます。
官報を見ましたが、どの法律も附則第1条で施行日が「平成20年4月1日」になっていますが、これは、単なる間違いなのでしょうか。
政令や省令の方は「公布の日」となっているので、法律もそうすればよかったのに、「公布の日」にしなかったのは、なにか意味があるのでしょうか。(ご質問者:匿名様)
しかし、私自身は、有資格者ではありませんので、残念ながら、ご質問にお答えする立場にありません。
参考までに「所得税法等の一部を改正する法律附則第119条の2の規定による経過措置を定める政令
所得税法等の一部を改正する法律附則第119条の2の規定による経過措置を定める政令16条
第1条から前条までに定めるもののほか、改正法附則第119条の2の規定による改正法附則の規定の読替えは、次の表のとおりとする。
16条では、このような始まりで、3段表が出てきます。
ここで「改正法附則」とは、「所得税法等の一部を改正する法律」の「附則」ことを指していますので、この記事の中でも「改正法」や「改正法附則」と呼ぶことにします。
例えば、改正法附則3条は、「施行の」が「公布の」に読み替えられると書かれています。
○読替え前
改正法附則3条
(株式交換等に係る譲渡所得等の特例に関する経過措置)
新所得税法第五十七条の四第三項第三号の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に行われる同号に定める取得決議について適用し、施行日前に行われた旧所得税法第五十七条の四第三項第三号に定める取得決議については、なお従前の例による。
○読替え後
改正法附則3条
(株式交換等に係る譲渡所得等の特例に関する経過措置)
新所得税法第五十七条の四第三項第三号の規定は、この法律の公布の日(以下「施行日」という。)以後に行われる同号に定める取得決議について適用し、施行日前に行われた旧所得税法第五十七条の四第三項第三号に定める取得決議については、なお従前の例による。
これによって何が起きるかといえば、施行日が「この法律の施行の日」から「この法律の公布の日」に変わってしまうということです。
「この法律の施行の日」とは、改正法附則1条に書かれています。
改正法附則1条(施行期日)
この法律は、平成二十年四月一日から施行する。(以下省略)
つまり、「平成20年4月1日」ですね。
そして、「この法律の公布の日」とは、官報の平成20年4月30日付(特別号外 第9号)を読んでいただくと、改正法の最初に書いてあると思いますが、「平成20年4月30日」となります。
所得税法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御 名 御 璽
平成20年4月30日
内閣総理大臣 ×× ××
法律第23号
所得税法等の一部を改正する法律
さて、問題はここからです。
この法律の「施行日」はいつ?
この読替えによって、普段は意識しない「施行日」と「施行期日」と「適用期日」の違いを意識せざるを得なくなります。
先ほどの改正法附則1条をもう一度読んでみましょう。
改正法附則1条(施行期日)
この法律は、平成二十年四月一日から施行する。(以下省略)
次に、読替え後の改正法附則3条も読んでみましょう。
改正法附則3条
(株式交換等に係る譲渡所得等の特例に関する経過措置)
新所得税法第五十七条の四第三項第三号の規定は、この法律の公布の日(以下「施行日」という。)以後に行われる同号に定める取得決議について適用し、施行日前に行われた旧所得税法第五十七条の四第三項第三号に定める取得決議については、なお従前の例による。
では、この法律の中で「施行日」は、何月何日でしょうか。
そうですね。改正法附則3条に、「この法律の公布の日(以下「施行日」という。)」と書かれているので、「施行日=公布の日=4月30日」ですね。
読替えによって、実はこの改正法の「施行日」は、4月1日(この法律の施行の日)から、4月30日に置き換わってしまっているのです。
「なぜ法律の施行日が4月30日か(2)」に続きます。
この記事は、調べ物のお役に立てましたでしょうか。
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[2008/05/08 初投稿]


