2008年05月02日
リースの仕訳(借り手)をどうしたらいいのか
4月決算法人の経理担当者又は顧問先にしている税理士や担当者の方は、どうされているのでしょうか、と疑問をもってしまうのが、リースの仕訳です。リース税制は平成20年4月1日以後契約ベースで適用されるため、1番最初に頭を悩ますのは、4月決算法人ということになります(お願いだから、決算まで契約しないで、と言いたくなるところですね)。
「中小企業の会計指針」登場
中小企業や個人事業者にとっては、リース会計基準は強制ではありませんので、おおむね、リース税制に従うことになるのでしょう。また、DOOR5296さんのブログ
中小企業の会計に関する指針(平成20年版)
http://www.nichizeiren.or.jp/taxpayer/chusyo.html
今般の改正は、昨年4月27 日の本指針改正後に企業会計基準委員会が公表した各種の企業会計基準等のうち、企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」及び同13号「リース取引に関する会計基準」に対応した会計処理の見直しを行ったほか、法人税法の改正及び金融商品取引法の施行等を踏まえた所要の修正を行っております。
そうそう、借り手だけね(どうして貸し手はないのでせうか)。
原則売買、例外賃貸借が認められてますので、別に目新しいことはありませんが・・・。
借り手の仕訳をどうするか
借り手については、「(会計)売買処理+(税制)売買処理型」でいくのか、特例的な「(会計)賃貸借処理+(税制)売買処理型」で行くのかが、悩ましいところです。
会社上、賃貸借処理して、税制上、償却費として賃借料を取り込む方法が法人税法施行令131条の2の3項で認められていますね。
余談ですが、4月30日に公布された平成20年度改正税制法令の中で、ちょっとこの項は変わっています(下線部が改正部分です)。
法人税法施行令131条の2(リース取引の範囲)
3 法第六十四条の二第一項の規定により売買があつたものとされた同項に規定するリース資産につき同項の賃借人が賃借料として損金経理をした金額又は同条第二項の規定により金銭の貸付けがあつたものとされた場合の同項に規定する賃貸に係る資産につき同項の譲渡人が賃借料として損金経理をした金額は、償却費として損金経理をした金額に含まれるものとする。
平成19年度改正で、金融取引として取扱うリース取引(いわゆるセール・アンド・リースバック取引)に関する定めを置くのを忘れてたみたいですね。
消費税を考えると・・・
それはさておき、この方法を採ったときは、DOOR5296さんをはじめ、多くの方が指摘しているように、消費税の処理が煩雑になりますね・・・。
また、リース料とリース期間定額法で算定される償却限度額が一致しているときは、別表添付がないとされていますが、これは本当にメリットになるのでしょうか。償却不足額や償却超過額が出たりしたら、
※ 法人税基本通達7−6の2−16では、「減価償却に関する明細書を用いるなどして償却超過額又は償却不足額の計算をすることに留意する。」とあるので、このような場合も添付義務があるとはいえません。失礼しました。
また、リースといえば、貸借対照表、オフバランスになることですが、売買処理により、リース資産としてオンバランスしても、同時にリース債務も計上されるので、総資産が増えるだけで、「純資産の部」は別に変わりません。
大企業のように、総資産利益率(ROA)がどうだとかこうだとか、いうのであれば、しかたありませんが、中小企業は、債務超過になってないかどうかが命ですよね。
そういうことを考えると、個人的には、(会計)売買処理+(税制)売買処理型の方が、会計事務所としてはいいような気もします。
消費税は、消費税法施行令10条3項15号の規定で、契約書に利息を明示していればその利息部分は非課税仕入れとなりますが、そんなのリース会社が明示してくれるわけもなく、全額リース資産の取得時に課税仕入れとなるのではないでしょうか(当然、その方が納税者有利です)。
それから、償却資産税は、リース取引が民法上、賃貸借なので、法人税法で売買だといっても、法的所有権はあくまでも貸し手に残るせいか、貸し手側で申告するので、借り手は何もしません(その分、リース料にオンされているので、負担はしますが)。
ただし、固定資産台帳に計上しておかないと、ややこしくなるので、これはリース資産として載せとくのでしょうかね。
でも、会計事務所の一職員としては、クライアントのことを考えると、今まで賃貸借処理だったものをいきなり売買処理にしますよというのも、抵抗があったりするわけで、どうやって社長や経理の方に説明するか苦慮するところです。
さて、仕訳例なんて最初から提示するつもりはなかったのですが(期待していた方、すみません)、このように、リース取引の借り手の仕訳を考えるときには、いくつかの要素が絡むということを念頭に置いて(他にも見落としがあるかもしれませんので、ご注意ください。)、仕訳をきらないといけないという、非常に厄介な状況になっているということです。
ところで、リースのメリットはなくなったの?
いずれにしても、手間が増えたなぁ、と思う今日この頃ですが、銀行の借入枠の温存とか、保険の手続きとか償却資産税の申告とかもやってもらえるところに変わりはないので、借り手(ユーザー)にとってのリースのメリット自体は、税制が売買処理になったことによってほとんど影響はないように思われます。
大変なのは、経理担当者と会計事務所だけだったりして…。
この記事は、調べ物のお役に立てましたでしょうか。
*関連記事*
リースの仕訳(貸し手)をどうしたらいいのか
http://taxotak.livedoor.biz/archives/50659641.html
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[2008/05/02 初投稿]
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1. 【税務】4月の税務歳時記+4月からリース会計が変わります! [ 「税金まにあ」木村税務会計事務所通信 ] 2008年05月03日 06:29
2. ファイナンス・リース取引(消費税) [ 行くしかないだろう!! ] 2008年05月03日 12:05
リース税制がH20年4月1日より改正されているので
気になっていた?
この記事へのコメント
2. IKE
2008年05月05日 19:34
コメントいただきありがとうございます。
どのような処理法を採るにせよ、最初に
きちんとスタッフの方と話し合われて
決めているところがさすがですね
売買処理法に1票ですね
どのような処理法を採るにせよ、最初に
きちんとスタッフの方と話し合われて
決めているところがさすがですね

売買処理法に1票ですね

1.
kimutax@税金まにあ
2008年05月03日 06:28
弊事務所では、スタッフと話合って、原則は売買処理推奨にしよう…という結論にしました。消費税のことを考えると、やはり一番それが簡単だと判断したからです。
http://kimutax.livedoor.biz/archives/51065043.html
http://kimutax.livedoor.biz/archives/51065043.html


