2008年02月28日

メキシコ人の漁師と旅行者の話

 こんな時期(確定申告と12月決算のダブルパンチ)なので、たまにはこういうものを載せてみましょう。昔、どこかのサイトで読んだものに、たまたま再会しましたので。

メキシコの田舎町にある小さな漁村。
海岸に小さなボートが停泊していた。
メキシコ人の漁師が小さな網に魚をとってきた。
その魚はなんとも生きがいい。

それを見たアメリカ人旅行者は、
「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの?」
と尋ねた。

すると漁師は
「そんなに長い時間じゃないよ」
と答えた。


旅行者が、
「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。実に惜しいなあ」と言うと、漁師は、自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だと言った。

「それじゃあ、一日の残りの時間はどう使っているの?」と旅行者が聞くと、

漁師は、
「まあ、朝ゆっくりと寝て、少し釣りをやって、妻のマリアとシエスタをとって、そして夕方になると村の広場に行って、アミーゴたちとテキーラを飲んだり、ギターを弾いたりするんですよ。とても忙しくて、充実した生活を送っていますよ、セニョール」

すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。

「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、きみにアドバイスしよう。いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。それであまった魚は売る。お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。やがて大漁船団ができるまでね。そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキシコシティに引っ越し、やがてはロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をり、拡大し続けるグローバルな事業を展開するようになる。いいだろう!」

漁師は尋ねた。
「しかし、セニョール、そこまで何年かかるんですか?」
「まあ、20〜25年でできるよ」
「それからどうするんですか?」
「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」
と旅行者はにんまりと笑い、
「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」
「億万長者ですか。そんなにお金があって、どうなるんですか?」

「そうなったらリタイアして、メキシコの小さな漁村に引っ越して、朝ゆっくり寝て、少し釣りをやって、奥さんとシエスタをとって、そして夕方になると村の広場に行って、アミーゴたちとテキーラを飲んだり、ギターを弾いたりして、充実した生活を送ればいいんだよ。どうだい、すばらしいだろう?」

作者不詳の寓話より
※引用元:住太陽のブログ

好きなことを仕事にしない理由とは?

 この寓話のメッセージは、「なんでやりたいことを今やらないんだ!」ということなのかもしれません。そういうメッセージは、けっこう転がっています。

 ただし、最初にこれを読んだときには、「なんで自分の好きなことを仕事にしないんだ!」と言われているような気がして、う〜ん、と思ったように記憶しています。




 たとえば、私は本が好きなので、書店に勤めるか、と思ったこともありましたが、よくよく聞いてみると、本は重いので、週刊誌にはじまり、新刊本の入れ替えなど、けっこう重労働だということがわかりました。

 じゃあ、食べるのが好きだから、ご飯に囲まれる仕事、コックにでもなるか、イタリアンなんかどうだ、と思ったら、カルボナーラを年に10,000皿(1日約30皿)つくり続ける仕事だということに気づいて、カルボナーラは年に5回も見れば満足だと悟ります。


 見たくもない裏側を見てしまったり、好きだと思っていたけど、それは消費者としてはいいんだけど、仕事にすると違うよなぁと、はたと気づくわけです。


 仕事はつらいかつまらないから、お金がもらえるのであって、楽か楽しいものは、ふつう、お金を払います(ニンテンドーDSのソフトのプログラムのバグを探す人とDSで遊ぶ人、どっちになりたいですか?)。


 気づいてみると、家計簿も三日坊主な自分が、電卓をもってクライアントの決算書や申告書の数字を1円単位であわせているのですから、不思議なものです。


 私は、好きかどうかは別として、「嫌いでなければ仕事になる」と考えています。好きな仕事を探すよりは、嫌いな仕事をしない方が、現実的ということでしょうか。

 好きか嫌いかの2分論ではなく、好きと嫌いと「好きでも嫌いでもないグレーなもの」があるので、グレーなものも大切にしたいなと思っています。


 そして、好きを仕事にしてがんばっている方は、素直にうらやましいなぁ、と思うわけです。


ビジネスマンは本当に漁師になりたいの?

 ビジネスマンは、
「そうなったらリタイアして、メキシコの小さな漁村に引っ越して、朝ゆっくり寝て、少し釣りをやって、奥さんとシエスタをとって、そして夕方になると村の広場に行って、アミーゴたちとテキーラを飲んだり、ギターを弾いたりして、充実した生活を送ればいいんだよ。どうだい、すばらしいだろう?」
 と言っていますが、株で大儲けして大富豪になっても、死ぬまでビジネスを続けるんじゃないかなぁ、と思います。

 おそらく、漁師の生活は、変化がなさ過ぎて、耐えられないのではないでしょうか。

 日本でこのメキシコ人の漁師のような生活を行うのはあまり現実的な話ではありませんが、もしできたとしても、Yahoo!ニュースのように毎日新しい刺激を与えてくれるモノがないと、私だったら、耐えられないなぁと思う今日この頃です。

 ・・・Yahoo!ニュースが新しい刺激というのが、なんとももの悲しいですが。


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この記事へのコメント

6. IKE    2008年03月01日 23:26
WinF様

>プロは好きなことをしてお金をもらう
>アマは好きなことをしてお金をはらう

なるほど
今のところ、アマだなぁ。
5.  WinF    2008年03月01日 11:57
プロとアマの違いは、

・プロは好きなことをしてお金をもらう
・アマは好きなことをしてお金をはらう

だそうですよ。
4. IKE    2008年02月29日 19:48
WinF様、コメントありがとうございます。
好きなことはお金を出して趣味の範囲で
こっそりやるのがよさそうですね。
3.  WinF    2008年02月29日 19:42
IKE様

同じような話はよくありますね。

好きなことを仕事にするのはタイヘンなことだと思います。「好きなことは趣味でやる」のがいいですよ、きっと。
2. IKE    2008年02月28日 22:20
それはそれは。
立派な秘書になれそうですね
1. 卯月    2008年02月28日 00:52
はーい!
私は概ね正確にお財布の中身を記録してますよ

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