2008年01月09日

会計基準のコンバージェンス(国際的収斂)

Q. 会計基準のコンバージェンスは税法に影響がありますか?

A. あります。将来必ず税制改正が行われます。


金融・資本市場の最も重要なインフラの1つ

 会計基準のコンバージェンス(convergence)とは、グローバル化する金融・資本市場の中で、企業や市場の姿を適切に表し、比較検討できるように、特に日本の会計基準を米国会計基準・国際会計基準と整合性の取れたものにしようとする動きのことです。


 会計基準を通貨にたとえてみます。

 「$」をもっている人は、「¥」でしか使えないニッポンで買い物をするためには、当然、「$」から「¥」に両替をしなければなりません。

 また、お隣の国のチュウゴクが「$」で買い物ができるようにしているのに、ニッポンは断固として「¥」でしか買い物ができないとなれば、当然、「$」を持っている人たちは、ニッポンよりチュウゴクで物を買おうとします。

 このように、日本の会計基準が世界の会計基準とかけ離れていればいるほど、日本企業に投資をする際に、この企業は本当に儲かっているのか、今後、儲かりそうなのか、といったことが比較しづらくなり、また、比較するために決算書を作り変えるのも大変手間がかかりますので、他の国にお金が流れていくこととなります。

 日本が経済で支えられた国である以上は、金融・資本市場の最も重要なインフラの1つである会計基準を、どうするかということは非常に大事なことであるといえます。


将来の法人税法?

 近年の法人税法の改正は、会計基準の改正に合わせた内容のものが多くなっています。もちろん、課税の公平という観点から、税法独自の取扱いが盛り込まれることとなりますが、基本的には、企業の会計処理を阻害しないように税法が定められることが多くなっています。

 たとえば、平成19年度改正では、リース取引短期売買商品などが会計基準の改正に合わせて見直されました。

 また、平成20年度税制改正大綱でも、工事進行基準が改正事項に挙げられています。

 このように、会計基準の改正は、将来の法人税法の姿を先取りしたものといえるかもしれません。


今後のコンバージェンスに対応した工程

 2007年8月に東京合意が行われ、今後もコンバージェンスのための作業が急ピッチで行われていくこととなります。

会計基準のコンバージェンスの加速化に向けた取組みへの合意[PDF]
http://www.asb.or.jp/html//pressrelease_20070808.pdf

 また、コンバージェンスの今後の流れは、次のように公開されています。

プロジェクト計画表の公表について[PDF]
http://www.asb.or.jp/html/pressrelease_20071206.pdf

 詳しい内容等については、こちらのブログでわりやすく紹介されています。

ASBJ コンバージェンスの計画表:◆CFOのための最新情報◆
 http://blog.livedoor.jp/ligaya_cfo/archives/51142142.html


経理要件に注意!

 法人税法では、一定の会計処理を前提とした規定もありますので、損金経理など、経理要件には十分注意したいものです。

 しかし中には、一定の会計処理を前提としておきながら、その会計処理方法が会計基準にそもそもなかったりする不可思議な規定もあったりしますが…。


双葉更新履歴
 [2008/01/09 初投稿]



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この記事へのコメント

2. IKE    2008年01月11日 23:47
こちらこそ、わざわざコメントいただきありがとうございます。
今後も、勉強させていただきますね(^-^)
1.  ligaya    2008年01月11日 16:47
引用&TBありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします!

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